手軽なエコ

環境保護は重要な課題です。そこで、

手軽なエコ、いや、

手袋なエコ、なんてどうでしょう。

方法は簡単です。冬、寒いときにお皿を洗うのに、お湯を使わずに、炊事用手袋を使ってみよう、ということです。コンビニとかで売っている普通の炊事用手袋で充分です。

私は家事の中では、皿洗いは嫌いではないのですが、冬は水が冷たいです。そこで給湯器が重宝するわけですが、これはかなりガスを消費します。また、手の皮脂が流れてしまうのか、お湯を使うとかえって手が荒れるような気もします。
でも水では冷たいので、お湯を使わざるを得ません…。

と思っていたところ、先日給湯器が故障して、お湯が出なくなってしまいました。そこで仕方がなく、コンビニで炊事用手袋を買って使い始めたのですが、これが案外良いのです。水でお皿を洗っても、あまり冷たくありません。給湯器が復活してからも、お湯を使わずにお皿を洗うようになりました。ガスは、間違いなく節約になっているはずです。
いやあエコですねえ。めでたしめでたし…。

いやいや、待ってください。これではだめです。

これだけで、考えるのをやめてしまうと、エコ、といいますか、環境保護のための活動としては不充分です。ガスの消費だけを見ていたのではだめです。トータルで考える必要があります。

考えてみましょう…。

まず、ここで私は手袋を消費しました。これは環境には負荷になっているはずです。少なくとも、これを上回るだけガスを節約しなければ、この活動は逆効果です。また、もしかしたら、水温が低いことによって、汚れが落ちにくくなって、洗剤を、たくさん使用しているかもしれません。その場合は、洗剤の製造と、下水への廃棄、両方についての環境負荷の増分を考える必要があります。さらに、泡切れが悪くなって、使用する水の量が増えているかもしれません。さらに…。

…と。だんだん面倒になってきましたね。そうなんです。こういった、トータルで環境への負荷を考え、それを正確に見積もるのは、こんな簡単な例でも非常に難しいのです。面倒だからと、あまり考えないで実施すると、うっかり重大な環境負荷を見逃して、その活動が、逆効果になってしまうかもしれません。

で、この場合は、というと。えーと…。

うーん。もう今日は眠くて頭が働きませんね。
この見積もりはまた後日やりましょう。

…。まあでも、ガス代は意外に高いし、手袋は安いので、
直感的には、すぐに元は取れそうだな、とは思います。
少なくとも。

また、お湯を使うより手が荒れないみたい、という
メリットだけでも、私にはありがたいです。

でも、考えるのをやめてはだめと言った手前、後日、せめて
手袋の代金と、ガス代との比較だけでも、してみようと思います。
(つづく。)