万年筆の調整

先日、近所の文房具店で行われた、専門家による万年筆の調整イベントに行ってきました。普段使用しているうちの1本が、どうもインクがよく出ず、かすれ気味で困っていたのですが、ほんの数分間の調整により、見違えるようにスムーズに書けるようになりました。今まさに使っていますが、気持ちよく仕事ができますね。いやあ、プロって凄いな。

ボールペンや鉛筆と違い、万年筆は非常に低い筆圧で文字を書くことができます。というよりも、良く調整された万年筆(つまり今使っているこれです)はペンの重さだけで充分はっきりとした線を引くことができるので、筆圧は不要といっても良いぐらいです。現代人は筆圧が高めで、万年筆で字を書く際にも力を入れすぎてしまう、とよく言われます。私自身は逆のケースで、筆圧が低めであるため、ボールペンや鉛筆では、あまりうまく字が書けません。無理に筆圧をかけても上手には書けず、手が痛くなるばかりです。

そのため、万年筆を使うというアイデアに至るまでは、正直なところ字を書くのがちょっとばかり苦痛でした。そんな筆圧の低い私にとって、理想的な筆記具といえば筆ですが、まさか筆で仕事をするわけにもいかず、長年、普通にボールペンなどを使って書いていました。そうしたなか、あるとき万年筆と出会い、それ以来、字を書くことへの抵抗は大幅に減りました。

もし、読んでくださっているあなたが、もしも、同様の問題で、文字を書くことが億劫な場合があるようでしたら、万年筆は一考に値すると思います。

ただ、物にもよりますが、少々高価であることと、その割に(それゆえに?)、キャップを外した状態で落とすと、容易に壊れてしまうことが、私から見た万年筆の欠点といえば欠点ですね。